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21th May 2024

Management that values employees

社員を大切にする経営
「CAREKARTE(ケアカルテ)」は介護業界の未来を明るく照らす救世主である

Special Guest:SAITO YOSHIHISA

スペシャルゲスト:齋藤 芳久さま / 株式会社ケアコネクトジャパン 代表取締役社長


ー 本日のゲストは、株式会社ケアコネクトジャパン代表取締役社長、齋藤 芳久さんです。よろしくお願いします。早速ですが、代表的サービス「ケアカルテ」についてお聞かせください。

ここ数年で非常に多くのお客様からのご要望をいただき、現在、1万7000事業所でケアカルテをご利用いただいています。

ー ケアコネクトジャパンのサービスは、福祉業界を大きく変えているという声をあちこちから伺っています。理由は?

我々は20数年前から介護現場のケア記録を作るシステムに注力し、取り組んできました。施設のシステムは大きく分けると、介護保険の請求システムと介護現場のシステムの2つです。以前は、介護保険の請求システムが主流で、記録のシステムはおまけのような存在でした。しかし、我々は記録システムが大事だと考え、そこに注力してきたのです。その結果、最近になって注目を集めるようになりました。

我々の会社は決して大きくないため、システムを作る際には標準的なものを持っていました。が、「これしかできない」というシステムでは施設の皆さまに満足いただけないと考え、極力カスタマイズできるシステムを目指しました。通常、カスタマイズというと、それぞれでプログラムを作るイメージがありますが、我々は設定だけで簡単にお客様のニーズに応えられるシステムを提供しています。各施設の文化やニーズに合わせて柔軟に対応できるシステムを提供し続けたことがご評価いただいている理由だと思います。

ー 組織図についてもお聞きしたいです。「つなぐ課」や「生かす課」などユニークな部署名があります。

私自身の考えとして、会社は楽しくなくてはいけないと思っています。ユニークな名前は私が考えたのではなく、役員や社員が提案したもの。堅苦しい名前よりも、私たちらしい雰囲気としてふさわしいと思い、採用しました。仕事をする中で足りなかった部分を補完し、中心になってもらえる部門をいろいろと作ってきました。広報部門や製造部隊、開発部隊、設計部隊、営業部隊をしっかりジョイントさせる部門などを作ってきました。これにより、仕事が早くなり、新しいアイデアが出るようになったと思います。

ー 働きやすい会社を目指す上で、齋藤社長の信念や価値観など、大切にされていることは何でしょうか。

私の経営における考えの一つは、初心を忘れないことです。我々は常に謙虚に仕事をし、特にお客様に対しては決して嘘をつかない。できないことはできないと正直に申し上げることを重視しています。その上で、お客様の要望に対しても迅速に対応し、極力応えていくよう努めてきました。

社員は比較的若く、平均年齢は37歳くらいです。さまざまな出身の方がいますが、皆よく仕事をしてくれています。私の役割は、彼らが仕事をしやすい環境を作ること。うちの会社は緩いと言われることもありますが、それは雰囲気だけ。実際に訪れた方々には、フレンドリーで緩い感じはするけれども、皆さんよく仕事をされていますね、と言われます。私はギスギスした職場が好きではなく、長く気持ちよく仕事をしてもらうことで、会社はだんだん大きくなっていくだろうと考えています。

ー 経営を振り返り、会社が大きく変わったエポックメイキングなエピソードについて、お聞かせいただけますか。

確かにいくつかの分岐点、大きなエポックがありました。現在の会社は2003年に鈴代グループからバイアウトして新しく作ったものです。当時、従業員は230人ほどで、休むこともできず、ひたすら新しいものを作ろうとチャレンジしていた時代でした。社員の定着も良くありませんでした。

でも、2007年に私が社長になってから、会社のイメージは大きく変わったと思います。当時、システムを大きく変えようとしていた時期で、なかなか売り物がなかった時代もありました。スマホの前の時代で、ハード面でも厳しい時期でした。その中で売り上げが伸びない時代もありましたが、社員たちからは、暗くなることなく新しいことに挑戦したいという声が上がっていたんです。その声を許容し、「やってみよう」と言ったのが大きな転機となりました。

他社との連携も昔はほとんどできませんでした。いろいろなメーカーと交渉しても、一時は全く相手にされないこともありました。それでも連携してくれるところを探してやってみようと。その結果、今では多くの会社と連携できるようになっています。面白がってやってきただけですが、お客様の声を聞き「力になりたい」という思いを持って、その手助けをするために全員が考えてくれた結果だと思います。

ー 海外にも事業展開をなされているのですよね?

海外についてはまだこれからだと思っていますが、我々はベトナムに100%子会社と、45%出資している会社、そして資本関係はないけれど一緒に仕事をしている会社があります。これらはすべてケアカルテの新機能の製造部隊です。設計は日本で行い、製造をベトナムの会社で行っています。優秀な社員が多く、非常に助かっています。なぜベトナムで行っているかというと、スピードアップが目的です。介護の概念がまだあまりないベトナムですが、訪問介護の会社を作りました。今はまだ実験的でボランティア的なところもありますが、将来的にはベトナムでも介護のニーズが増えてくると思います。その中で、我々のシステムを施設で使っていただきたいと考えています。

ー 最後にリスナーの皆様へメッセージをお願いします。

私はこの会社を大事にし、従業員には非常に優しく接してきました。従業員の皆に感謝しており、せっかく入社してくれたので、長く気持ちよく仕事をしてほしいと思っています。そのため、人間関係でストレスを感じてほしくないというのが私の鉄則です。そういう面では非常に柔らかい社長だと思います。

それでも、社員たちはだらけることなく一生懸命やってくれています。会社の雰囲気が心地良いと感じているのでは、と思っています。また、もっと多くの人に我々の会社を知ってほしいと思っています。これまで知名度が低くて苦労してきたので、そこは強く思っています。そして、この業界で「変わった会社」でもいいので、「何かやってくれそうだ」と期待される存在でありたい。その期待にしっかり応えていきたいと思っています。

ー 次回は、ぜひ静岡のオフィスにお邪魔させてください!本日はありがとうございました。